【93万戸が停電した年も】台風・停電対策グッズ7選|シーズン本番の8月前にそろえたい2026年版
台風シーズンの本番は8月から9月。そして台風の被害で意外と見落とされがちなのが「停電」です。2019年の台風15号(房総半島台風)では、千葉県を中心に最大約93万戸が停電し、復旧までおよそ2週間かかった地域もありました。真夏にエアコンも冷蔵庫も動かない生活が数日〜数週間続く——これが台風停電の現実です。
厄介なのは、防災グッズは台風が近づいてからでは買えないこと。接近予報が出ると、ホームセンターやECの養生テープ・電池・カセットガスは軒並み売り切れます。この記事では、停電で「本当に困ること」から逆算した優先度順の備えリストを、実売価格つきで7つ紹介します。まだ台風が来ていない今こそ、そろえどきです。
停電で本当に困るのは「冷蔵庫・スマホ・暑さ・情報」の4つ
停電を経験した人の声でほぼ共通して挙がるのが、この4つです。
- 冷蔵庫が止まる — ドアを開けなければ庫内の冷気は目安2〜3時間程度は保ちやすいとされますが(機種や条件で異なります)、それを過ぎると冷蔵品・冷凍品がどんどん傷みます。夏の停電では食中毒リスクも上がります
- スマホが充電できない — 停電情報・給水情報・家族との連絡・懐中電灯代わりと、災害時のスマホはフル稼働。バッテリー切れ=情報も連絡も断たれる、が一番怖いパターンです
- エアコン・扇風機が止まる — 真夏の停電は暑さとの戦いです。2019年の台風15号でも、停電の長期化にともなう熱中症が問題になりました
- 情報が入らない — スマホの電池を温存したいとき、基地局が被災したとき、頼りになるのは今もラジオです
つまり台風・停電対策は、「電源」「灯り」「情報」「食」「冷」の5系統を優先度の高い順にそろえるのが正解です。
そろえ方の3ポイント
- ①まず「スマホの電源」と「灯り」から — 数時間〜一晩の停電なら、大容量モバイルバッテリーとLEDランタンの2つでほぼ乗り切れます。合計1万円以下で用意できる、コスパ最強の防災投資です
- ②電池は「単3で統一」できると強い — ランタンもラジオも単3電池で動くモデルを選んでおくと、備蓄する電池が1種類で済みます。停電時に「単1だけ売り切れ」は定番の光景です
- ③数日級の停電に備えるなら「ポータブル電源」を検討 — 扇風機や冷蔵庫の一時稼働まで視野に入るのはポータブル電源だけ。ただし値が張るので、優先度①②をそろえた上での「上級装備」と考えましょう
優先度順・台風停電対策グッズ7選
今回紹介する7つを優先度順に並べました。上から順にそろえれば、ムダがありません。
| 優先度 | グッズ | 守れるもの | 価格目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 大容量モバイルバッテリー | スマホ=情報・連絡 | 6,000円前後 |
| 2 | LEDランタン(電池式) | 夜の灯り | 3,500円前後 |
| 3 | 手回し充電ラジオ | 情報(スマホ温存) | 1.4万円前後※ |
| 4 | 養生テープ | 窓ガラス(飛散対策) | 700円前後 |
| 5 | 強力保冷剤 | 冷蔵庫の中身 | 1,200円前後 |
| 6 | カセットコンロ | 温かい食事 | 5,500円前後 |
| 7 | ポータブル電源(エントリー機) | 扇風機・家電の電源 | 3.3万円前後 |
※手回しラジオは生産終了にともない価格が上昇傾向です(後述)。
1. Anker Power Bank 20000mAh【最優先・スマホの命綱】
停電対策の第一歩は、スマホを数日動かせる電源の確保。モバイルバッテリー最大手Ankerの20000mAhモデルなら、スマホをおよそ3〜4回フル充電できます。家族2人でも1〜2日は情報と連絡を維持できる計算です。残量がパーセント表示されるディスプレイ付きで、災害時に「あと何回充電できるか」が一目で分かるのも安心材料。30W出力なのでタブレットや小型扇風機の充電にも対応します。
- こんな人に: 全員。防災以前に日常でも使えるので、1家に1台は損がありません
- 注意点: モバイルバッテリーは月1回程度は残量チェック&継ぎ足し充電を。夏の車内放置は破裂・発火の危険があるのでNGです
2. GENTOS LEDランタン EX-136S【単3電池6本で最長142時間】
夜の停電で最初に必要になるのが、部屋全体を照らせるランタン。国内LEDライト定番メーカー・ジェントスのEX-136Sは、単3電池6本で動き、エコモードなら実用点灯約142時間(約6日分の夜)というスタミナが魅力です。最大370ルーメンあれば食卓を囲むには十分。防水仕様で2mの落下にも耐えるタフさは、キャンプ兼用にもぴったりです。炎のようにゆらぐ「ろうそくモード」は、子どもの不安をやわらげるのにも役立ちます。
- こんな人に: 懐中電灯しか持っていない家庭。スマホのライトで済ませようと思っている人(電池がもったいない!)
- 注意点: 電池は別売り。単3アルカリ電池の備蓄(できれば10年保存タイプ)もセットで用意しましょう
3. ソニー ICF-B09 手回し充電ラジオ【生産終了・買うなら今のうち】
停電が長引くと「スマホの電池をラジオに使いたくない」状況が必ず来ます。手回し充電・防滴・スマホへの給電機能つきで防災ラジオの定番だったソニーICF-B09は、2026年夏に生産終了となり、在庫僅少で価格が上昇傾向です(調査時点で1.4万円前後)。9月の防災の日を前に需要が高まる時期なので、手回しラジオをこの機に備えたい人は在庫があるうちの確保をおすすめします。詳しくはソニー生産終了2026夏の特集記事で解説しています。
- こんな人に: 防災リュックにラジオがまだ入っていない家庭。乾電池でも手回しでも動く2WAYが欲しい人
- 注意点: プレミア価格の店もあるため、複数モールの価格比較を。価格重視なら他社の現行防災ラジオも選択肢です
4. パイオラン養生テープ【台風前日に売り切れる定番】
台風接近前のホームセンターで真っ先に消えるのが養生テープ。窓ガラスに貼っても割れを防ぐ効果はありませんが、万一割れたときのガラス飛散を抑えるのに役立ちます(貼るなら室内側に、カーテンやシャッターとの併用が基本です)。定番のダイヤテックス「パイオランクロス」は手で切れて糊残りしにくいのが特徴で、停電とは直接関係なくても、雨戸のない窓がある家には必須の1本。ガラス片の後片付けや段ボールでの応急補修にも使えます。
- こんな人に: 雨戸・シャッターのない窓がある家。引っ越しや梱包にも使うので備蓄して損なし
- 注意点: ガラスに長期間貼ったままにすると糊が固着することがあります。台風が過ぎたら早めに剥がしましょう
5. ロゴス 氷点下パック GT-16℃【冷蔵庫の中身を守る】
停電した冷蔵庫の延命に効くのが、アウトドアで定番の強力保冷剤。ロゴスの氷点下パックは表面温度-16℃で、メーカー公称で一般的な保冷剤の約8倍の保冷能力をうたうハードタイプです。ふだんは冷凍庫に入れておき、停電したら冷蔵室へ移動+開閉を最小限に。クーラーボックスと組み合わせれば、要冷蔵の食材や飲み物の避難先にもなります。凍結に36〜48時間かかるので、台風が来てから凍らせたのでは間に合いません。今のうちに冷凍庫へ。
- こんな人に: 全家庭。特に冷凍庫にストック食材が多い家、乳幼児のいる家
- 注意点: 600g・900g・1200gなどサイズ違いがあります。冷蔵室用に600gを2〜3個が使いやすい構成です
6. イワタニ カセットフー 達人スリムIII【停電中の温かい食事】
停電中でも温かい食事とお湯を確保できるカセットコンロは、防災の実力派。国内定番イワタニの「達人スリムIII」は、テーブルから五徳までわずか74mmの薄型で収納しやすく、カセットガス1本で約70分燃焼(強火連続時)します。お湯を沸かす・レトルトを温める・簡単な炒めものをする程度なら、1日1本ペースが目安。値上げ前の買いだめ特集でも触れたとおり、カセットガスは価格が上がりやすい消耗品なので、コンロ本体と一緒にガス6〜9本の備蓄をおすすめします。
- こんな人に: オール電化の家(停電=調理手段ゼロになるため優先度アップ)。鍋料理で日常使いしたい人
- 注意点: 屋内で使うときは換気を忘れずに。カセットガスは直射日光の当たらない40℃以下の場所で保管しましょう
7. Jackery ポータブル電源 240 New【上級装備・数日級の停電に】
ここまでの6つが「基本セット」なら、これは数日級の停電への保険。ポータブル電源大手Jackeryのエントリー機「240 New」は容量256Wh・定格出力300Wで、スマホなら10回前後、扇風機(30〜40W級)なら数時間〜一晩動かせます。長寿命なリン酸鉄リチウム電池採用で、約10年使える設計とされているのも防災向き。3.6kgと軽く、普段は車中泊やキャンプに使えるので「防災専用品」にならないのが良いところです。
- こんな人に: 在宅ワークで停電=仕事が止まる人。夏の停電の暑さ対策として扇風機を動かしたい家庭
- 注意点: 定格300Wのため、エアコン・電子レンジ・ドライヤーなど消費電力の大きい家電は動かせません。冷蔵庫も機種によっては起動時電力が超えるため、仕様の確認を。大型連休やセール時に値引きされやすい商品です
シーン別・わが家は何から買うべき?
- マンション・アパート住まい — 停電するとエレベーターと給水ポンプも止まります。優先度1・2(電源+灯り)に加えて、飲料水の備蓄を厚めに。窓が大きい部屋は養生テープも
- 戸建て・雨戸のない窓がある家 — 養生テープの優先度を上げて、テープ+飛散防止フィルムの検討を。庭やベランダの飛びやすい物の固定も忘れずに
- 乳幼児・高齢者のいる家 — 真夏の停電は暑さのリスクが特に大きい家族構成です。ポータブル電源+扇風機の組み合わせと、保冷剤多めの構成を検討しましょう。ミルク用のお湯にはカセットコンロが活躍します
- オール電化の家 — 停電=調理・給湯が全停止。カセットコンロとガス備蓄の優先度を1つ上げてください
よくある質問
養生テープを窓に貼れば割れなくなる?
割れにくくなる効果はほぼ期待できません。養生テープの役割は、割れたときにガラス片が飛び散るのを抑える「飛散対策」です。貼るなら室内側に米の字型が目安で、カーテンやブラインドを閉めておくとさらに飛散を抑えられます。根本的に守りたい窓には、飛散防止フィルムやシャッターの設置を検討しましょう。
停電したら冷蔵庫はどれくらい持つ?
機種や気温、扉の開閉頻度によりますが、扉を開けなければ2〜3時間程度は庫内の冷気を保ちやすいとされています。停電したらまず「開けない」が鉄則。冷凍庫の保冷剤や凍らせたペットボトルを冷蔵室に移し、傷みやすいものから食べていくのが基本です。夏場は少しでも怪しいと感じた食品は無理に食べないでください。
モバイルバッテリーとポータブル電源、どっちを買うべき?
まずはモバイルバッテリーからで大丈夫です。数時間〜一晩の停電ならスマホと灯りさえ確保できれば乗り切れるため、費用対効果はモバイルバッテリーが圧倒的。ポータブル電源は「扇風機などの家電を動かしたい」「数日級の停電や在宅ワークに備えたい」人向けの上級装備です。両方買うなら役割がきれいに分かれるので、無駄にはなりません。
カセットガスは何本備蓄すればいい?
達人スリムIIIの場合、強火連続で1本約70分燃焼します。お湯を沸かす・レトルトや缶詰を温める程度の使い方なら1日1本前後が目安なので、1週間分として6〜9本をおすすめします。使用期限(製造から約7年が目安)があるので、鍋料理などで日常的に使いながら買い足す「ローリングストック」が理想です。
まとめ
- 台風シーズン本番は8〜9月。2019年には最大約93万戸・約2週間の停電も起きています。買うなら台風が来る前の今です
- 停電で困るのは冷蔵庫・スマホ・暑さ・情報の4つ。まずはモバイルバッテリー+LEDランタンの1万円以下セットから
- 手回しラジオの定番ICF-B09は生産終了で在庫僅少。生産終了特集もあわせてどうぞ
- ポータブル電源などの高額装備は年間セールカレンダーで買いどきを狙うのが賢い買い方です
※停電戸数・復旧期間は2019年台風15号(房総半島台風)に関する報道・公表資料に基づく概数です。※冷蔵庫の保冷時間やカセットガスの燃焼時間は目安であり、機種・使用条件により異なります。※価格は執筆時点の調査価格です。変動するため、購入前に必ず販売ページで最新価格をご確認ください。